2018年06月18日

カジノ、審議大詰め 依存症・刑法との整合性、乏しい議論  その2

◆カジノを含むIRの目的について、
政府は日本を訪れる外国人旅行者を呼び込む観光資源になると説明。
2020年の東京五輪・パラリンピック後の成長戦略の柱に位置づける。

 安倍晋三首相は1日の衆院内閣委で「観光先進国という
新たな国づくりのため全力で日本型IRを実現していきたい」と強調した。



6日の衆院内閣委。立憲の篠原豪氏は利用者の7~9割が
日本人になるととの民間や自治体の推計を示し、
「主たる顧客のターゲットは近隣になるのでは」とただした。

 これに対し、石井啓一国土交通相は「国内外問わず、多くの来訪者を引きつける
魅力ある施設の整備を考えている」とし、正面から答えなかった。

 日本政府観光局(JNTO)の統計では、訪日外国人旅行者は
東日本大震災のあった11年の622万から6年連続で増え、
昨年は2869万人と4・6倍になった。

 審議では「(訪日外国人旅行者は)日本ならではの文化や芸術に
価値を感じている」(無所属の会の本村賢太郎氏)として、
カジノより自然や文化を生かした観光振興を図るべきだという指摘が相次ぐ。


 そもそもカジノは刑法の賭博罪で禁じられている。
野党はその整合性について追及を強める。

 政府側は「公益性」 「公的な管理監督」など賭博を合法化する
要件を定めた法務省見解を踏まえ、刑法との整合性はとれていると反論。
収益の一部を国庫や自治体に納付する仕組みを「公益性」の根拠とする。

 ただ、法案では戦後初めて「民節民営」による賭博を解禁する。
民間事業者が利益を求めれば公益性に矛盾しないか、課題は残る。

 また、ギャンブル依存症の経験者は推計で320万人いる。
カジノができることで、依存患者が増えるとの不安も出ている。

 法案では対策として、入場回数を「7日間で3回、28日間で10回」に制限し、
「6千円」の入場料を設定している。

 政府側は「重層的かつ多段階的な取り組みを制度的に整備し、
万全が尽くされている」と主張。首相は「世界最高水準の規制」と胸を張る。

 一方、先月31日の参考人質疑では、静岡大の鳥畑与一教授(国際金融論)が
「年間120回の入場を認めるものとなっており、カジノ漬けを認めるものだ」と批判。

 専門家の間には、入場料が依存症の抑止効果になるとの
科学的根拠はないとの見方もある。


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Posted by 編集長 松尾 忠 at 06:46│Comments(0)
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